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フィドラーズ・グリーン(Fiddler’s Green)の新譜『天下分け目のスピード・フォーク〜Winners & Boozers』発売(11月6日)まであと約一週間ということで、今日はその新譜の中から、今回はどんなアイリッシュ・ネタを使っているかを紹介しますね。
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Fiddler’s Green『天下分け目のスピード・フォーク~Winners & Boozers』
新曲は勿論なのですが、毎回彼らのアルバムで楽しみなのが、どんなアイリッシュ系のトラッド曲をカバーしているか?はたまたどんなフレーズを引用しているか?
メタリカ(Metallica)やってるか(これはレアケースですが、、)?等々のセンスある選曲、元ネタを探すこと。それは多分僕だけじゃないとは思いますので、、一部紹介しますね。
■まずは毎度お馴染みのアイリッシュ飲んだくれソングのカバー。今回は”Old Dun Cow”を、
『スポーツデイ・アット・キラルー』収録の”Bugger Off”よろしくにパンク・カバーしています。これは盛り上がりますよ。
ちなみに原曲はこんな感じ。
本当”Bugger Off”よろしくの、前のめり突っ込みカバーとなっていますのでお楽しみに!
■同じく次もトラッドカバー。
スコットランドからカナダ東部の島、ニューファンドランド島を目指す船乗りの歌、”Old Polina”を原曲に忠実かつ陽気、カウパンク的にカバー。これも良いですよ。
話しは逸れますが、アイルランドとカナダって実は近い国なんですよね。日本(太平洋)中心の世界地図では、まるで正反対の場所に位置している両国ですが、大西洋を中心とした地図で見ると、その距離の近さに驚きます。深い歴史はよく分かりませんが、カナダ東部の都市、ケベックにフランス系やアイリッシュが多く移住したのも頷けます。
話しを戻しますね。
この”Old Polina”。
グレート・ビッグ・シー(Great Big Sea)もカバーしています(
アルバム『Hard & The Easy』)。そう言えば彼らもカナダのバンドです。
で、この
フィドラーズ・グリーンが演奏する”Old Polina”はメドレーに仕上がっていまして、前半は”Old Polina”をそのまま前述の原曲に忠実かつ陽気、カウパンク的にカバー。そこから後半に入り、突如パワフルなドラムが鳴り響く。それを合図にフィドルは加速し、曲名は一緒なのですが、一気にスピード・フォーク・カバーしたアイリッシュのジグ”The Wind That Shakes The Barley”にメドレーで流れ込み、フィニッシュを迎えます。この高揚感が凄まじいです。テンションも勝手に上がりますよ。
■そしてこれまたお馴染みのリール。今回は”Merry Blacksmith”というアイリッシュのリールをパンキッシュ、かつドラマティックに”Blacksmith Reel”というタイトルでカバーしています。アルバム中では、レゲエ〜スカのビートが腰に響く”Maria”〜パットがヴォーカルの力強いパンク・チューン”Don’t Look Back“を繋ぐ、良いインタールードとなっています。
■新曲のワルツ”No Lullaby”。こちらは基本オリジナルのバラードなのですが、曲の間奏、フィドルのソロでスコティッシュ・トラッドの”Loch Tay Boat Song”を使っています。しっとりと美しいメロディを、お洒落に入れ込んでいます。
同じく新曲で、こちらはパットが歌う力強いパンキッシュなバラード”Never Hide”。この曲でも間奏で一気に転調し、、、そして差し込まれる”Fields Of Athenry”のフレーズ。この曲では
ダブリナーズ(The Dubliners)だったり
ドロップキック・マーフィーズ(Dropkick Murphys)のヴァージョンを、、と行きたいとこですが、パンク畑で育った個人的な意見からすると、この曲と言えば断然の
ノー・ユース・フォー・ア・ネイム(No Use For A Name)のカバーが思い浮かびます。
『Making Friends』の最後に入っていたやつです。久々にCD棚から引き出してまた聞いてます。
トニー・スライ(Tony Sly)のトリビュートも買わないとな。。
■最後に大ネタ使いを。これまたパットがメイン・ヴォーカルの”Buccaneer”では冒頭にフィドルで”Amazing Grace”のフレーズを大胆に導入。そう言えば
フィドラーズ・グリーン史上、ありそうで無かった使い方だと思います。
■、、とまあここまで紹介しておいてアレですが、、まだ今作発売していないんですよね。。申し訳ない。
11月6日の発売日後にまた今作を聞きながら読み返してみて下さい。。
ちなみに今作で
メタリカは登場しませんでした。
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お楽しみに!
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FIDDLER'S GREEN新譜『天下分け目のスピード・フォーク〜Winners & Boozers』、11/6発売!
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SKINNY LISTER、無事にフジロック'13での初来日完了!
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