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Fiddler's Greenの物語 1
■最近嬉しいことにTOWER RECORDSやVILLAGE VANGUARDの数店舗を中心に強力に再評価されているFiddler's Green
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今や多くのアルバムが発売されていて何処から手を出したらいいのか?手を出したは良いが、次にどのアルバムに向かえば良いのか難しくなってきましたね。来月遂に全国流通解禁となる『JOLLY PIRATES~海賊の宴』にも収録されていますので、ここで初めて彼らの音に触れる人もきっと増えてくるでしょう。
そこで、、せっかくなんで、、今からでも楽しめるFiddler's Greenを小出しにして紹介していこうと思います。


『第一部〜酒の為に始まった』
Fiddler's Greenの結成は90年。80年代から、そして今でも続く仲であるAlbi(Vo,Gt)、Rainer(Ba)、そして初期〜中期Fiddler's Greenを語る上で外せない元リーダーで二人目のVoでもあったPeterによってバンドは結成されました。結成の理由はバンドをやってビックになってやる!とかそう言うのでは無く、ただ単に地元のコンテストへ出演してみたかったからなんだったんです。そのコンテストに出るとタダ酒が飲み放題になるとかで、、、そんなもんですよね、これだけ長く活動するバンドの結成理由なんて。そして数回の練習を経てコンテストに出場し、自分たちが思っていた以上の反応、自分たちの可能性に驚き、20年以上経った今でも続くスピードフォークの歴史が始まったのでした。その後、今では彼らのサウンドの象徴となったフィドル、アコーディオンといった民族楽器隊も加わり、バンドは遂に1stアルバムを制作するまでに至ったのでした。
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発売中:FIDDLER'S GREEN『FIDDLER'S GREEN』(セール対象商品)

その1stアルバムはバンド名をそのまま冠した『FIDDLER'S GREEN』。これまたバンドと共に20年以上の歴史を作っていくこととなる自分たちのレーベル「Deaf Shepherd recordings」からのリリースになります。今作の1/3はスタジオで録音したんですが、残りの2/3は全てライブ音源なんですよ。さすが1stアルバム。この手の形式でのデビュー作はたまに洋楽でありますが、半分以上がライブトラックってなかなか無いですよね。当時の勢いと空気を急いでそのままパックしたようで、個人的に1stアルバムとしては凄く好きなスタイルです。
曲の感じもこの時期で既に基盤は確立されているんですよね。アイリッシュのフォークソングを、今まで無いくらいに速く、パンキッシュに演奏するというスタイルです。彼らの特徴でもある、アイリッシュソングをそのままカバーすることはあまりせず、オリジナル曲の合間合間に取り込み、しまいにはアイリッシュトラッドに限らず、映画音楽やメタルの有名フレーズをもまるでヒップホップのDJのかの如くぶち込む作曲方法も既に垣間見えますね。ここに今後色んなアルバムを経て、多くのジャンルのエッセンスが加えられて行くのです。言わば今作が裸のFiddler's Greenとも言えましょうか?ここから彼らは服を着込んでは脱ぎ、重ね着しては脱ぎを繰り返し、徐々に彼らのスタイルが確立されていくのです。
最後にどうでも良いことですが、、、ウケますよね、アー写。既にメタルの要素を醸し出しています。
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最新作『突っ込め!スピード・フォーク!〜Wall Of Folk』のインタビューで彼らはこう答えてます。
Q:いつ頃からメタルシーンとの交流を始めたの?
Rainer:そもそも俺たちはメタルシーンの中にいるけど?つるむバンドもフォークメタルの連中ばかりだよ。Subway To Sally (Fiddler's Greenのアルバム何作かで、メンバーがゲスト参加しているフォークメタルバンド)とか正にそうだろ?パンクバンド一緒にライブをやるようになったのがつい最近さ。


『第二部~早すぎたアイリッシュパンク』
1st『FIDDLER'S GREEN』発売から半年後、Fiddler's Greenは2nd『BLACK SHEEP』をすぐに発表し、その2年後に3rd『KING SHEPHERD』をリリースします。時はまだ93年ですよ?The Pogues以降、現在のアイリッシュパンクシーンを確立した二大巨頭、Flogging MollyDropkick Murphysが結成されたのが90年代後半、『SWAGGER』のリリースは00年、『SING LOUD, SING PROUD!』のリリースが01年ですよ!?そこから遡ること約10年前に実はこのPogues以降のアイリッシュパンクという音はドイツで生まれていたんです。そう考えると早すぎますね。いや、スピードフォークだけに「速すぎる」という表現の方が正しいかも知れません。彼らは既にパンクとアイリッシュ音楽を見事に融合させた作品を何枚もリリースし、主にドイツ国内でしたがツアーに続くツアー生活が始まったのでした。お客さんはうなぎ上りに増えて行き、この強力なサポーターたちは最終的に「GREEN TEAM」なるドイツ中のファンによって構成されたストリートチームの結成にまで至ります。彼らは行ける範囲でFiddler's Greenを追いかけるのは勿論、年に何度か発送されてくるツアーフライヤーを自分の家の近所のライブハウス、パブ等に散撒きに行きます。その数や熱中っぷりも凄く、ドイツ中どこのライブハウスに行っても彼らのフライヤーを見かけるほどです。一度、オランダのライブハウスに行ったとき、そのチームの一人がやって来て僕にフライヤーを手渡してくれたこともありました。その時にはさすがに驚いた。。こんなにも影響力の強いバンドなのか、、ってもう驚愕でした。
音の話しに戻りましょう。この2nd、3rdでアイリッシュパンクとしての彼らの音は完成されたと言っても過言じゃないでしょう。1stで出していたラフな感覚はこの2枚で鮮麗され、彼らが今まで多く存在していた、ただのPoguesフォロワーとは違うんだ、ということを音を以て見せしめたのでした。話しはまた前後しますが、2ndに収録されている"Stop"なんて、その後のFlogging Mollyの出現からその彼らのキラーチューン"Sentimental Johnny"の誕生をも予期しているようでなりません。これは僕のFiddler's Greenに対する愛情が強すぎるが故かもしれませんが。
そんな彼らをメジャーレーベルが黙って見逃すわけがないんです。彼らはすぐに大手ポリドールからメジャーデビューと同時にアメリカデビューの誘いを受けたのでした、、、

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つづく


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by uncleowen | 2012-11-13 16:00 | FIDDLER'S GREEN
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