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Fiddler's Greenの物語 2
『第三部〜不遇のメジャー時代』
3枚のアルバムを自主で発売した後に、遂に大手ポリドールよりメジャーデビューを果たしたFiddler's Green。まずは名刺代わりのEP『MAKE UP YOUR MIND』をリリースします。
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しかしこの最初のEPの時点で「ん?」な感じが始まってしまいます。そもそもこの7曲入りEPですが、新曲は3曲、そして残りは既発曲のライブVer.で構成されているんですね。しかもその新曲3曲のうち、その直後にリリースされたメジャーデビュー作『ON AND ON』に収録されたのは1曲、それはEPの新曲のうち一番最後に収録されていた一番微妙なバラード曲(失礼)のみ。ライブ音源も今更このクオリティで?とう非常に中途半端なもの。きっと今EPはレコード会社の担当者によって指揮された、非常に商業的な市場調査の意味合いも兼ねた作品だったんでしょう。そしてきっとその思惑が外れて、メジャー1stでは、EPとはごっそりと内容の違うものになるよう軌道修正したのでしょう。ですが正直に言いますね、「売れなかった」んですよ。彼らはメジャーにて完全なる敗北を味わうこととなるんです。
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この時代の曲は決して悪いわけじゃないんですよ。でもどうも2nd〜3rdで完成された中東音楽、ジプシー音楽、スパニッシュ音楽の雰囲気を混ぜたアイリッシュパンク音に、、、実験的要素を多くぶち込んみ過ぎている感があります。ツインヴォーカル・スタイルも徐々に前に押し出され、Peterがメインヴォーカルを取る曲も増え始めます。実はこのPeterがメインを取る曲の実験っぷりが、、これを機にどんどん加速して、しまいには彼の脱退にまで繋がっていくのですが、、この後に「Peterの暴走」と呼ばれる時期のお話はまた後ほど。勿論良い曲もいっぱい入っているんでが、どう聞いてもアルバムとしてのコンセプトが曖昧、そして操作されている感がむき出しで、、、どうやっても好きになれません。しかもそれぞれアルバムのアートワークの手抜き感と来たらもう、、、今までの彼らのブックレットは手作り感溢れる安っぽいものでしたが、ファンを大切にしている感じ、メンバーみんな楽しんでる感じが伝わる凄く良いブックレットだったんですね。それがメジャー時代は基本的にはジャケット写真一枚、アーティスト写真一枚。後は全部の写真の陳腐な加工といった感じで、、、愛情が全く伝わって来ないものになってます。僕らファン側からしたら、もっと多く彼らの写真を見たいですし、多くの文字情報も欲しいんですよ。それを何だよ、制作のレーベルが予算ケチりやがって。。。その意図が丸見え過ぎて、ファンをバカにしたようなこの扱い。本当に腹が立ちます。この行為はその後出されたメジャー第二弾アルバム『SPIN AROUND』からも感じます。
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それこそ契約消化的な理由で出されたであろう、ライブ盤2枚組『STAGEBOX』なんて、終いには彼らをKissMotorheadにでも仕立て上げたかったの?ってもう支離滅裂な感じです。
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そして彼らは故郷のDeaf Shepherd Recordingsに戻るのでした。大きな失意と闇を抱えながら、、、

時は既に90年代後半。もう少し、本当にもう少しレーベルの担当者が粘っていいたら、むしろもっと良い担当者に恵まれていたら、、、Fiddler's Greenの歴史もまた変わっていたかも知れませんね。それが良いとも悪いとも言いませんが。

彼らは最近のインタビューでこう答えてました。

「メジャーで良かったことは金がそれなりに入ったことかな?後は?何も無いよ。そもそも俺たちのアルバムがアメリカで発売されることは無かったんだ。そっから撤退した後、"Flogging Mollyっていう無名のアメリカのバンドが見出された"という話を耳にしたよ」

何度も言いますが、この時期には良い曲もありますし、ファンであったら是非ともコンプして頂きたいのですが、、、オススメはしません。Uncleowenから過去作をまとめてリリースした際にも、この時期は外させて頂きました。権利関係の問題もあったのですが、そこを頑張ってクリアしてまで出すもんじゃないなって感じでした。ちょっと前まではこの時期の作品を日本で購入するのは困難だったのですが、最近はデッドストックでも出てきたんですかね?『ON AND ON』はAmazonでちょいちょい入荷していますね。今作にはスタジオ録音の"Star Of The County Down"やジグ集の"The Reel Jig Bag"、そしてこれはFiddler's Green節が炸裂した名曲"Kma Goodbye"、"Shot In The Dark"等々収録されてますが、、、


つづく


RäfvenのPer(Dr)によるもう一つの物語、Komodoの日本デビューDVD発売決定!


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by uncleowen | 2012-11-14 12:53 | FIDDLER'S GREEN
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